賃貸リノベーションがインフレに強いと言える理由
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 2024年12月23日
- 読了時間: 6分
日銀は2024年3月マイナス金利を解除し利上げに踏み切りました。利上げが実施されると短期プライムレートが上昇するため変動金利が上がります。
アパートローンは基本的に変動金利を採用しているため、大多数の金融機関では夏~秋にかけて短期プライムレートを0.15%を引き上げましたが、日銀は追加の利上げを2025年1月以降に実施する可能性が高いとの報道が出ています。
追加利上げが実施されれば、稼働率が悪い物件では収支バランスが崩れるのは必定。インフレが上昇すると家賃値上げがしやすくなりますが、築年数が経過している物件こそインフレ時にリノベーションすると収益性が一気に上がり、安定した家賃収入を得ることができます。
本投稿は賃貸リノベーションがインフレに強いと言える理由についてお伝えします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.築古物件のデメリット

賃貸物件の資産価値と家賃は連動し、築年数が経過すると資産価値は下落するため家賃も値下がりします。
近年の賃貸市場は物件供給数が飽和状態で、特に築20年以上の物件供給数は多いため適正家賃で募集しても「資産価値がない」と空室が目立ってしまいます。
実際設備投資に消極的な物件は適正家賃以下で募集しても空室期間が長期化し、中には1年近く空室状態のところがあります。
大多数の貸主は金融機関からアパートローンを借りて賃貸経営を行っています。利上げにより毎月の返済が増えてしまうと物件稼働率が低下している物件で収支バランスが崩れ、場合によってはリスケジュールを検討しなければならなくなります。
2.インフレ時こそリノベーションすべき理由

弊社代表はインフレ時こそリノベーションすべきと考え、特に築20年以上の物件で行うと費用対効果を高めることができます。その理由は以下3点を挙げることができるからです。
家賃値上げがしやすい
資産価値が下がりにくい
金融機関から評価される
それではそれぞれのメリットを見ていきましょう。
家賃値上げがしやすい

インフレが進行すると物価全般が上昇しますが、賃貸物件の維持管理にかかる経費、保険料も値上がりするため家賃引き上げは避けられません。
借地借家法第32条1項では「経済事情の変動」があれば、貸主は家賃値上げを要求することはできます。ここでいう経済事情とは金利上昇やインフレも該当します。
一般的にインフレ時は契約更新のタイミングで借主に家賃値上げ要求することが多いです。ただし借主が拒否すれば家賃値上げは不可となり、また拒否されたことで借主を退去させることはできません。
しかし退去後であれば話は別です。インフレ時は家賃数千円程度値上げしても客付けで苦戦することなないと言われていますが、競争力が低下した築20年以上の物件は対象外。
リノベーションすると従前/同築年の物件と比べ資産価値は向上するため家賃値上げはしやすくなります。リノベーションのメリットは室内は新築並みなのに家賃は新築より10~30%安くなっている点です。
そのためリノベーションすると家賃値上げがしやすくなり、収益性を伸ばすことが期待できます。
資産価値が下がりにくい

賃貸経営がインフレに強い理由のひとつにモノ自体に価値があるため、景気の動向で価値が急激に揺れ動く事はありません。
リノベーションすると従前/同築年の物件と比べ資産価値は向上し、さらに目減りを抑えることができるため時間が経過しても家賃相場の影響は受けにくく、契約更新の際家賃値下げ要求は発生しにくいです。
金融機関から評価される

リノベーションして収益物件にし増収増益を連続達成できれば、金融機関の格付けは高くなります。評価が高くなれば借入金利の一部引き下げ、新規融資が通りやすくなり、賃貸経営がさらにしやすくなります。
3.インフレ時家賃値上げに成功した弊社リノベーション事例
弊社物件は築年数が経過しているため2018年から空き室を随時リノベーションしています。全20戸中14戸リノベーション済みで本執筆時の2024年12月23日現在満室状態となっています。
リノベーションを機に従前と比べ家賃8~10%値上げしていますが、諸経費が高騰していることを受け2024年度から募集家賃をさらに2,000円値上げしました。
今年度(2024年)は2件退去が発生し、いずれも2~3年前にリノベーションを行った部屋でした。
今までの家賃 | 再募集時家賃 | 退去月 | 入居申込期間 | |
部分リノベーション | 62,000円 | 64,000円 | 2024年5月末 | 50日 |
フルリノベーション | 64,000 円 | 66,000円 | 2024年4月上旬 | 1日 |
家賃値上げすると客付けに影響が出るか心配していましたが、結果的にはほとんど影響を受けることなく早期客付けに成功。値上げしたことで2024年の年間家賃収入は昨年より0.4%アップさせることができました。
▶上記詳細は過去記事をご覧下さい。
4.まとめ
今回は賃貸リノベーションがインフレに強いと言える理由をお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
インフレにより建築資材/人件費も高騰しているため、リノベーションしても費用対効果は期待できるか懐疑的に思う貸主はいるはずです。
ただ築20年以上の物件はそもそも資産価値は殆どありません。そのためインフレで家賃値上げがしやすいと言っても顧客は物件価値がない部屋には入居したいため、客付けは厳しくなります。
リノベーションコストは高くなりますが、長期入居に繋げられれば入居中に費用回収+利益を確保することができるため、相対的に見てもリノベーション効果は十分期待できると言えます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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