1LDK以上の賃貸物件をリノベーションする際、カギとなるのはLDKです。LDKは家族の憩いの場所となるためLDK全体が居心地がいい空間でなければ訴求効果が期待できず早期客付けが難しくなります。
近年では部屋探しの多様化が進みリノベーション物件が多くなってきていますが、客付けで失敗しているリノベーション物件の大半は、デザイン性/機能性を意識していないケースが多いです。
本投稿は賃貸LDKリノベーションポイントと注意点をお伝えします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.LDKの重要性
LDKは家族団らんを楽しむスペースです。そのため賃貸物件で求められるLDKとは…
開放感が感じられ室内空間が明るい
キッチンの利便性が感じられる
居心地がいい
空間となります。
築年数が古い物件のLDKは設備や内装が古臭くまた明光性も期待できないため、機能性/利便性が低下しています。そのため築20年以上経過した1LDK以上の物件は、LDKを全面的に改装しなければ、内見時の物件印象がマイナスとなり客付けに苦労してしまいます。
2.賃貸LDKリノベーションポイント
築年数が古いLDKをリノベーションする際、ポイントとなるのが…
キッチン利便性
室内採光
ターゲットにあった室内テイスト
です。上記を意識したリノベーションをしないと「ちぐはぐな部屋」となり客付けに失敗してしまいます。それではそれぞれのポイントを見ていきましょう。
1)キッチン利便性
1LDK以上の賃貸物件に入居される方はこれから二人暮らしをされる方が多く、女性が部屋探しの主導権を握っています。
女性にとってキッチンは毎日の家事の中で最も長くいる場所になりますので、機能性はもちろんのことデザイン性がいいキッチンを求めています。クックパッドが調査したところ、部屋探しされる方は多少譲歩しても充実したキッチンがある物件を求めていることがわかっています。
LDKリノベーションする際は、キッチンリニューアルを行い利便性を高めることが求められます。
2)採光を考える
賃貸物件はひとつの建物の中に複数の部屋が隣接しているため、角部屋以外は1面採光となります。1面採光では正直日当たりが良くないため、物件によってはLDK全体が暗めになってしまいます。
しかしリノベーションを機に白を基調した部屋にすることで、従前と比べ光の反射率が高くなるため室内が明るく&広く見え居心地が良いLDKに生まれ変わります。
3)ターゲットにあったテイスト
先程もお伝えした通り1LDK以上の賃貸物件は、女性が部屋探しの主導権を握っています。
女性は入居後室内空間を好みのインテリアにしたいと考えているため、LDKリノベーションする際ターゲットを意識した室内インテリアにすると、入居促進効果が期待できます。
3.賃貸LDKリノベーションの注意点
LDKリノベーションを行うと現在のライフスタイルと同じになるため、入居促進効果が期待できる一方で以下の注意点を意識しないと思わぬトラブルに巻き込まれてしまいます。
それではそれぞれの注意点を見ていきましょう。
1)キッチン交換
近年施工された新築物件には対面キッチンが施工されています。対面キッチンが設置されていると…
ダイニング/リビングにいる家族の様子を伺いながら料理ができる
配膳や後片付けする際とても便利
になるため、リノベーションを機に壁付けから対面キッチンにすると入居促進効果+家賃値上げも十分期待できます。
しかし対面キッチンに変更すると「約4帖のスペースを確保するためLDKが狭くなる」「給排水管/ガス管工事」が必要になるため約100万円近い費用が発生してしまいます。
キッチン新設=資産価値が高くなるため家賃値上げはできるものの、値上げには限界があるため費用対効果の部分では正直期待できません。
費用対効果を期待するなら同型キッチン+キッチンカウンター新設したほうがコストが抑えられ更に従前より利便性が向上するためオトクになります。
▶壁付けキッチンを変えなくていい理由については、過去記事をご覧下さい。
2)統一感を意識する
室内デザイン性を強化するためリノベーションを機にLDKの一面にアクセントクロスを施工する物件は非常に多いです。
アクセントクロスを施工すると、室内空間がスタイリッシュ&おしゃれな部屋となり物件内見時の印象がとてもよくなります。
ただ人の好みは十人十色であるためアクセントクロスが必ずしも効果的になるとは言えません。またアクセントクロスを用いた際、室内に用いる色を2~3色以内にしないと統一感がなくなってしまい逆効果となってしまいます。
アクセントクロスを採用する際は…
ベース部分は白にして、アクセントクロスはあくまで部屋一面のみ
アクセントクロスの色はインテリアとの相性がいい「淡いグレー」がおススメ
室内の色は2~3色以内にする
と効果的です。
▶統一感を持った部屋作りの重要性については、過去記事をご覧下さい。
3)生活音対策を行う
築年数が経過すると室内機能性が低下するため、上階からの生活音(足音)は響きやすく入居後トラブルになる可能性も否定できません。
そのためリノベーション時に生活音対策を行うことで、トラブル回避が期待できます。具体的には吸音効果が期待できるクッションフロアを施工すると、従前より音を吸収してくれるため費用対効果が期待できます。
▶クッションフロアに関しては過去記事をご覧下さい。
4.賃貸LDKリノベーション施工事例
弊社物件は築年数が古いため2018年から空き室を随時リノベーションしています。全20戸中14戸リノベーションを行い、弊社物件はファミリー物件であることから女性からの支持が高い「カフェスタイル」に特化したリノベーション部屋を提供しています。
リノベーション前
リノベーション前は濃い床材を使っていたこともあり室内空間が全体的に暗く、またキッチンも新築時から使用していたものだったため、正直利便性は期待できるものではありませんでした。
リノベーション後
リノベーション後は白を基調とした室内空間となったため、従前と比べ室内空間が明るくまた開放感も感じられるようになりました。
さらにキッチンをカフェスタイルにリノベーションしたことで、キッチンにいる時間が楽しくなるばかりではなく、リノベーションを機にカウンターを新設したため機能性+利便性が大幅に改善させることに成功しています。
▶弊社リノベーション詳細は、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回は賃貸LDKリノベーションポイントと注意点をお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
1LDK以上の賃貸物件は二人暮らしされる方が多く、また部屋探しの際は女性が主導権を握っているため、LDKをリノベーションする際デザイン性+利便性を強化しないと、早期客付けは非常に厳しくなります。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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