近年の賃貸業界は競争が激化しているため、内見が入っても必ずしも成約になるとは限りません。ただ内見が入ったことは少なくとも最終候補物件のひとつに入っているため、入居促進を強化すれば成約率は格段に高くなります。
弊社物件は空室率が全国ワースト3位の山梨県にあり築30年を超えていますので、2018年からリノベーションを展開していますが、今回紹介する入居促進アイデアを実践したことにより従前と比べると成約率が格段に向上。
本執筆時の2024年12月18日現在満室状態を継続しています。
本投稿は空室対策プロ直伝と題しまして、入居促進に有効なアイデアを5つご紹介します。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.入居促進の重要性
本題に入る前に入居促進がどうして成約率向上させるうえで重要になるのか、その理由を説明いたします。
賃貸物件を探している方は平均3件内見し、内見からの成約率は約2割と言われています。このことから内見が入っても成約になる確率は非常に低いことが伺えます。
しかし内見者の心を揺さぶる入居促進を行えば、成約して頂ける可能性は高くなります。大多数の物件では入居促進対策を行っていないため、決め手に欠けてしまっているのが現状です。
弊社物件では今回紹介する入居促進アイデアをフル活用したことで、内見からの成約率は約8割以上と驚異的な結果を残すことができていますので、反響があるが成約率が悪い物件はぜひ今回紹介するアイデアを実践して下さい。
2.空室対策プロ直伝!入居促進に有効なアイデア紹介
近年の賃貸市場は物件供給数が飽和状態のため完全に借り手有利です。そのため借り手側が喜ぶような入居促進提案すれば成約率は一気に高くなります。
弊社代表が実際に行っている入居促進アイデアは、以下5つです。
日用雑貨
仲介担当者に権限を与える
月末契約
敷金、礼金無料
エアコン1台増設or新設
それではそれぞれのアイデアを説明します。
1)日用雑貨
借主にとって入居される日は体力的に疲れ切っているため、日用雑貨を買い出しに行くのは誰もが面倒と感じるはずです。
そこで募集部屋に入居日から必ず使用する「トイレットペーパー」「ティッシュボックス」「市区町村指定のごみ袋」を設置すると内見者は「入居者側に配慮したおもてなしをしてくれている」と感じるため入居促進に繋げやすくなります。
2)仲介担当者に権限を与える
仲介会社の主な収入源は物件成約報酬となる仲介手数料です。そのため内見が入ると成約させるためにクロージングを仕掛けますが、当然ながら内見者から交渉が入ることがあります。
入居条件を変更する場合必ず貸主許可が必要になりますが、レスポンスが遅くなれば成約率にも影響が出てきます。
そこで予めある程度の権限(例えばフリーレント〇か月までは現場決済を認める)を仲介担当者に与えまた貸主の連絡先を教えておくと、クロージングがしやすくなるため入居促進を図ることが期待できます。
3)月末契約
部屋探しされる方は費用が高額になる初期費用を何とか抑えたいと考えています。そこで月初~月中までに入居申込された方限定で、事前に月末契約してもらうよう仲介会社に依頼すると…
内見者は初期費用が抑えられる
仲介担当者は成約率が向上する
ため一石二鳥になります。
初期費用の中には前家賃が含まれ当月分と翌月分家賃を先払いしますが、当月分は日割り計算となります。そのため月末に契約することで当月分家賃を抑えることができフリーレントをセットにすれば初期費用を抑える効果が期待できます。
4)敷金、礼金無料
新築/ペット可物件以外は敷金、礼金は廃止すべきです。礼金は時代錯誤と言っても過言ではないため最近では設定していない物件が多くなっていますが、敷金は築年数問わず設定しているケースが多いです。
敷金は借主が貸主に預ける担保金みたいなもので、家賃滞納/夜逃しなければ退去時返還されますが、ただ実際に家賃滞納/夜逃が発生した際、敷金だけでは対応することはできません。
近年では家賃保証会社の利用が進み、保証会社を利用すると…
家賃滞納
夜逃げした場合、未払い家賃+原状回復費用(上限あり)
が保証されているため敷金設定するより保証会社を利用した方が貸主メリットは大きくなります。
5)エアコン1台増設or新設
賃貸物件では基本的にエアコンは1台設置されています。ただ1LDK以上の物件では洋室にエアコンが設置されていないことがあるため、設置されていない場合は借主の方で対応することになります。
エアコン新設/増設だけでは入居促進を図ることは難しいのですが、クロージングに入った時は別です。入居交渉中にエアコン新設/増設が認められれば借主の金銭的負担はなくなるため、事前に仲介担当者に権限を与えておけば一気に入居促進に繋げることができます。
3.まとめ
本投稿は空室対策プロ直伝と題しまして、入居促進に有効なアイデアをお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
今回紹介した入居促進アイデアは競合物件ではまず対応していません。そのため対応することでクロージングがしやすくなり物件紹介される確率が高くなります。
また今回紹介したアイデアはエアコン以外は費用は殆ど発生せず、対応することで確実に効果は期待できます。あと一歩で成約を逃すことが多い物件は騙されたと思い一度実践されてみてはいかがですか?
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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