【築古お悩み別】古さを快適にする賃貸リノベアイデア
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 4月9日
- 読了時間: 8分
築年数が経過することで物件資産価値が低下し、空室が目立つようになります。その結果客付けのために家賃値下げを余儀なくされてしまいます。
さらに近年は賃貸物件数が飽和状態にあるため、築年数が古い物件を早期に埋めるには他社物件との差別化は不可欠となります。
リノベーションは資産価値を向上させるだけではなく、競合物件との差別化を図る手段として、早期客付けと収益アップを実現する唯一の方法です。
しかし築年数が古い物件は新築物件と比べ室内機能性が大幅に低下しています。そのためリノベーションを行う際は室内機能性を向上させる対策を講じなければ、内見時の訴求力を高めることが難しくなり、客付けに不利になります。
本投稿は築年数が古い物件の古さを快適にするためのリノベーションアイデアを紹介します。
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【本記事でお伝えする結論】
1.築古物件リノベーション検討時期は?

冒頭でもお伝えした通り物件資産価値は築年数の経過と共に下落します。この影響によりエリア内の家賃相場も右肩下がりとなり、特に築10年目と20年目を超えるとその傾向は顕著となります。
一般的に築10年/築20年を超えると物件価値が大きく減少します。エリアによっては家賃相場が1万円以上下落するところがあります。この現象は設備の老朽化やデザインの古さ、ライフスタイルとの不一致がが原因で、物件に古臭い印象を与える要因のひとつです。
特に築20年を超えると設備の減価償却が終了し表装リフォームだけでは古い設備が残るため、物件の古さが際立ちます。その結果家賃値下げしても競争力自体が低下しているため、客付けすることが難しくなります。
したがって築20年以上で表装リフォームしただけでは客付けが難しくなったときが、リノベーションを検討するタイミングであると考えます。
弊社物件は1993年築で競合物件と比べると表装リフォームを強化していたため、客付けに苦戦することはありませんでした。しかし築24年目を迎えた2017年の繁忙期、これまでの空室対策が全く通用せず客付けに失敗し、これを機にリフォームからリノベーションへと舵を切ることになりました。
▶上記詳細は過去記事をご覧下さい。
2.築古物件のお悩みとは?

競争力が低下した築年数が古い物件は客付けのために家賃値下げを余儀なくされてしまいますが、その要因として以下の3つが挙げられます。
キッチン
室内機能性
収納
それではそれぞれの問題点について詳しく見ていきましょう。
1)キッチン
キッチンは賃貸物件の重要な要素と言えます。クックパッドが2020年に年に発表したリリースによると、部屋探しされる方の半数以上は…
希望条件を妥協しても充実したキッチン環境がある物件を選ぶ
ことが明らかになっています。
これはキッチンが日常生活の中心の場であり、日々の料理や家族団らんにおいて重要な要素を果たしているからです。つまり築20年以上経過した物件は、充実したキッチン環境を整えなければ家賃値下げしても客付け自体が難しくなることを示唆しています。
2)室内機能性
リノベーション物件は築年数が20年を超えているため、室内の機能性向上は極めて重要になってきます。
特に断熱性、湿気、防音性の低下は借主の快適な生活を妨げる要因となります。リクシル住宅研究所が発表したリリースによると、賃貸物件に入居している約8割はこれらの機能に不満を抱いており、そのうち約3割は住替えを検討しています。
これはリノベーションを行う際に、室内機能性を改善する必要であることを示しています。
3)収納
レタスクラブが家の収納についてアンケート調査を行ったところ、一戸建ての注文住宅に住んでいる人の約6割は収納に満足しているのに対し、賃貸アパート、マンションに入居している人は収納に不満を持つ人の数が満足している人の3倍以上に達し、特に顕著な結果となっています。
このため近年施工された新築物件では、居住スペースを削減してでも大型のクローゼットを標準装備することで、収納スペースの拡充を図っています。
一方築年数が古い物件はクローゼットが標準装備されていないため、洋服を収納する際には「突っ張り棒」を用意しなければなりません。クローゼットと比べると収納力が明らかに劣るため、客付けにも影響を及ぼす可能性があります。
3.古さを快適にする賃貸リノベアイデア

弊社物件は築年数が経過しているため2018年から空き室を随時リノベーションしています。全20戸中15戸改修済みで、原則としてリノベーションを機に家賃8~10%値上げして募集しています。
リノベーション時、前掲の対策を講じたことで2020年以降増収増益を実現し、満室を維持することに成功しています。
それでは弊社物件が行った築年数に関する課題を解決するための、リノベーションアイデアをご紹介します。
1)カフェスタイルキッチン

弊社物件は2LDKアパートですが、ファミリータイプ物件はこれから二人暮らしされる方が多く入居され女性のニーズが成約において重要な要素となります。
そこでリノベーションを機に女性からの評価が高い「カフェスタイル」に特化したリノベーションを展開し、キッチンには弊社オリジナルのものを設置しています。
既存の壁付けキッチンをリメイクし、扉には無垢材を使用しています。また調理スペースと収納スペースを強化するためキッチンカウンターを新設しています。
無垢材を用いたオリジナルのカフェスタイルキッチンは、競合物件は実現できないため、資産価値を最大化させることができ、その結果従前と比べ早期客付けさせることに成功しています。
▶カフェスタイルキッチンの詳細は過去記事をご覧下さい。
2)自然素材の漆喰

室内機能性を向上させるため、一部の部屋に自然素材である漆喰を居住スペース(LDK/和室/洋室)に施工しています。
漆喰を施工すると「調湿効果」「消臭効果」「抗菌効果」など様々な効果が期待できますが、特にその効果が顕著に現れるのは夏場の電気代です。
梅雨~秋にかけては室内温度/湿気が上昇し、昼夜問わずエアコンを使用するため電気代が高くなってしまいます。
しかし漆喰を施工すると調湿効果が得られ、少ない冷房でも快適に過ごせるため、電気代の節約が期待できます。借主に確認したところ「電力会社は同じなのに前の物件と比べると2,000円前後安くなっていた」と驚かれていました。
漆喰は壁紙と比べるとコストは高くなりますが…
室内機能性が向上し、その結果長期入居に繋げられる
漆喰施工により資産価値が向上し、契約更新時家賃値下げ交渉が入りにくくなる
劣化しても補修が可能となるためランニングコストを抑えられる
ため従前と比べると安定した家賃収入を得ることが可能になりました。
▶漆喰の詳細/借主の声については過去記事をご覧下さい。
3)クローゼット化

以前の収納は中央部分に棚がるタイプで、クローゼット収納は全くありませんでした。そこでリノベーションを機に一部収納をクローゼットに変更しました。
中央にあった棚を撤去しハンガーパイプを取付け、内装をリニューアルしただけですが、リフォームすることで収納力が格段に向上したため入居促進に繋げやすくなりました。
▶収納リフォームの詳細は、過去記事をご覧下さい。
4.まとめ
今回は築年数が古い物件の古さを快適にするリノベアイデアを紹介しました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
リノベーションを行うと室内機能性が向上し、集客効果が期待できます。しかし利便性が明確に改善させなければ、訴求効果を最大化させることができないため早期客付けが難しくなります。
弊社リノベーションは今回紹介したリノベーションを行ったことで、従前と比べると成約期間を大幅に短縮させることに成功しました。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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