築年数が経過しているアパートは、競争力/資産価値が低下するため「家賃値下げを余儀なくされる」「空室期間が長期化」する可能性が高くなり、収益艇が低下してしまいます。
しかし物件資産価値を高める対策を行えば、築年数が経過しているアパートでも「収益を高める」ことは十分期待できます。
近年ではライフスタイルの変化/部屋探しの多様化が進み、築年数が経過していてもリノベーションを行えば早期客付け+リノベーションを機に家賃値上げが期待できます。
ただしリノベーションで成功するには「顧客ニーズ」に沿った部屋作りをすることが重要です。
本投稿は築古物件を収益化させる方法をお伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.築古物件を収益化する方法とは?
競争力が低下している築年数が古い物件を収益化するには、冒頭でもお伝えした通り「顧客ニーズ」に沿った部屋作りをすることが重要です。言い換えれば築年数が古くても「ぜひ入居した」と思えるような部屋を提供することです。
上記を実現するには以下の5つを行うと効果的です。
室内デザイン性強化
差別化リノベーション
和室がある場合あえて和室を生かす
収納強化
IKEA製品導入
それではそれぞれの対策を見ていきましょう。
1)人気設備より室内のデザイン性が重要
築年数が古い物件を収益化させたい場合、多くの貸主/管理会社は「人気設備を充実」させることを考えます。
背景には人気設備を設置することで…
賃貸検索サイトからの反響数UPが期待できる
設備設置を機に家賃値上げしても客付け効果が期待できる
からですが、部屋探しにおいて一番重要なのは人気設備ではなく「室内デザイン性」です。
部屋探しされている方は平均3件内見していると言われています。そのため内見者は複数の部屋を比較することができるため、利便性がいい部屋を選択することができます。
内見者は入居後の生活イメージを連想している→イメージと合わない部屋はたとえ人気設備が充実していても「生活イメージが浮かばない」ため、客付けに苦戦してしまいます。
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から20~30代女性をターゲットとしたカフェスタイルに特化したリノベーションを展開しています。弊社リノベーションは人気設備より室内デザイン性を強化することを目的としていますが…
ターゲットが理想としている室内インテリアになっている
競合物件と比べ部屋のクオリティーが高いため物件印象が強くなる
ことから、従前と比べ成約期間短縮+家賃値上げに成功しています。
2)差別化リノベーションが重要
近年リノベーション物件の認知度が高まっているため、同物件が多くなってきています。しかし賃貸市場は今後空室率が悪化するため、同物件も近い将来競争が激しくなることとが予想されます。
マーケティング的に競争が激化すると価格競争が生まれ、同質化現象が発生してしまいます。同質化が進むとリノベーションの資産価値の目減りが大きくなるため、費用対効果の部分でもマイナスとなってしまいます。
価格競争からの脱却を図るには、競合物件が追随できないぐらい差別化したリノベーションを行うしか方法はありません。
弊社リノベーションは2018年から行い全20戸中14戸と改修しました。原則リノベーション後家賃を8~10%値上げして募集していますが…
契約更新時家賃値下げ発生ゼロ
家賃相場より高い家賃設定だが長期入居者が多い
ため、従前と比べ収益化させることに成功しています。
▶資産価値を最大化させる部屋作りに関しては、過去記事をご覧下さい。
3)和室がある場合は和室がベスト
築年数が経過している物件には和室が標準になっているところがあります。ただ和室があると退去時に表替えが必須となり借主が負担することになるため、近年の賃貸業界では和室がある物件は敬遠されています。
そのため和室がある物件は洋室に間取り変更するケースが多いですが、ただ押入はそのまま活用することになるため、洋室に変更しても「和室感」はどうしても残ってしまいます。
弊社物件も築年数が古いため、和室が標準となっていますがリノベーションを機に
和モダン空間が魅力的な琉球畳
を敷き、あえて和室を残しています。
琉球畳を敷くと堅苦しい和室イメージを一新させ室内全体が和モダン空間になることから、和室暮らしをしたことがない方でも敬遠されることはありません。
更に琉球畳を敷く事で「生活音対策」「日焼けがしにくいため表替え不要」となるため、入居促進効果を期待することができます。
▶琉球畳の詳細は、過去記事をご覧下さい。
4)収納強化
賃貸物件は限られた空間に設備などを設置するため、満足できる収納スペースを確保することが難しいのが現状です。
特に築年数が古いアパートでは収納力が弱く、物件によってはクローゼットがない場合もあります。クローゼット対応されていないと物件価値が高くならないため、収益物件を作ることが難しくなってしまいます。
ただ収納スペースは工夫次第でクローゼットにすることが可能です。
弊社物件ももともとクローゼットがなく収納内に棚が設置されていましたが、リノベーションを機に棚を撤去→ハンガーパイプを取付けた簡易型クローゼットを作りました。
棚を取り外したことで、収納容量が大きくなり機能性+利便性を向上させることに成功。その結果内見時の物件印象を高めることができました。
▶弊社の収納リノベーションについては、過去記事をご覧下さい。
5)IKEA製品導入
築年数が古いアパートを収益化させる場合、「入居の決め手」となるようなものがあるとより効果的です。
そこでおススメなのが「IKEA製品」を取り入れることです。
IKEA製品は老若男女問わず人気が高く特にデザイン性/コストパフォーマンスが高いため、入居促進/リノベーション費用を抑えるには好都合と言えます。
弊社リノベーション部屋の一部にも、IKEA製品を導入していますが、内見時IKEA製品を導入していることを伝えると多くの内見者から高い評価を頂き、従前と比べ成約率を高めることに成功しています。
▶IKEA製品を使ったリノベーション事例は、過去記事をご覧下さい。
2.まとめ
今回は築古物件を収益化させる方法をお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
築古アパートを収益化させるには、内見者が驚くような部屋にしなければ結果を出すことはできません。
また賃貸業界は今後空室率がさらに悪化するため、競争が厳しくなります。築年数が古いアパートが生き残る/収益化を目指すには、競合物件との差別化/資産価値を最大化させることがカギとなってきます。
▶︎お知らせ◀︎
私の経営する有限会社 山長ではアパートの経営改善、空室対策など賃貸経営者を支援するコンサルティングサービスを行なっています。自己破産寸前の状態から空室ゼロへ、そして安定した入居率を実現するまでに至った経験をもとにオーナー様と一緒になって改善のお手伝いをさせていただきます!
まずはお手軽無料相談からお問い合わせください。
弊社の取り組みに関する詳細は下記の過去記事をご覧ください
取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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