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築古アパートを若者向けにリノベーションする方法


築年数が経過すると物件競争力が低下し、さらに近年の賃貸市場は物件供給数が飽和状態にあるため、特に築20年以上の物件は適正家賃で募集しても客付けがうまくいかないケースが多くなっています。



しかし最近では部屋探しの多様化が進み、リノベーションを施せば築年数の古さは部屋探しされる方にとってそれほど重要ではなくなっています。



本投稿は築古アパートを若者向けにリノベーションする方法についてお伝えいたします。


 

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【本記事でお伝えする結論】




1.築古アパートのリノベーションが必要な理由


築古アパートのリノベーションが必要な理由

かつての賃貸市場は物件供給数が少なかったため、築年数が古くても原状回復を行えば客付けに不利になることはなく、また貸主が礼金を受け取るのが一般的でした。



しかし賃貸物件を最も借りる人口である生産年齢人口(15才から64才)は1995年をピークに減少に転じています。総務省の調査によると2050年には2021年と比べ約30%減の5,275万人に減少すると予測されています。それに対し賃貸物件の供給数は節税対策などの影響で増えているのが現状です。



このように現在の賃貸市場は、完全に借り手有利な状況が続いており、競争力が高い築年数が浅い物件に需要が集中しています。その結果築20年以上の物件は選ばれにくくなり空室が長期化する問題が発生しています。




ライフスタイルを重視する方が増えリノベーション物件は人気が高くなっている

近年では部屋探しの多様化が進み、一般的な間取りや内装よりも、個々の個性やライフスタイルを重視した住まいを求めている方が増えています。



この傾向により築年数が古くても顧客が求めているニーズに応じたリノベーションを行うことで抵抗感がなくなり、また新築よりリーズナブルな家賃設定になっているため、部屋探しされる方の中には最初からリノベーション物件を選択される方が増えています。



リノベーションは全面的な改修を行うため初期費用が高額になりますが、資産価値の向上により家賃値上げが見込まれ、入居中に費用回収と利益確保が期待できるため、投資効果が非常に高いと言えます。



リノベーションは賃貸市場の変化に対応するための有効な戦略であり、長期的な視点で見れば非常に効果的な投資と言えます。



2.リノベーション費用と資金計画


リノベーション費用と資金計画

賃貸リノベーション費用は、部屋の状態や施工面積、使用する部材などによって大きく変動します。以下は一般的なリノベーション費用の目安です。



部分リノベーション


  • 壁紙、床材の張替え:約20~50万円

  • キッチン、浴室交換:約50万円~100万円



フルリノベーション


  • 室内内装、設備交換:約200万円~500万円



リノベーション資金の調達方法は、全額自己資金で行うか金融機関からリノベーション融資を受けるかのいずれかとなります。



自己資金で行えば利息支払いを免れることができますが、将来的に他の部屋もリノベーションを検討している場合は、金融機関から借入を行い、キャッシュフローの悪化を避ける方が賢明な手段と言えます。



金融機関


金融機関からの借入には、保証料不要のプロパー融資と保証協会付きの融資の2種類があります。前者は金融機関の基準金利で借り入れできる点はメリットですが、返済期間が5年程度と短いため、リノベーション費用が高額になると、回収期間中キャッシュフローが厳しくなる可能性があります。



後者は保証料負担がある点はデメリットですが、金利はそこまで高くなく、返済期間が7年と長めなため、プロパー融資と比べ回収期間中のキャッシュフローの悪化を防ぐことができます。



また市区町村にある公的融資制度を活用することで、自治体が保証料の一部を負担や利子補給を設定しているケースもあるため、条件によってはプロパー融資よりも有利に借入できることがあります。



3.築古アパートを若者向けにリノベーションする方法


築古アパートを若者向けにリノベーションする方法

築年数が経過した古いアパートをリノベーションする場合、単に設備増強などを行うのではなく、個々のライフスタイルを意識したインテリア空間を作ることを意識しなければ客付けは厳しくなります。



それでは具体的なリノベーション方法と工夫をご紹介します。


1)インテリアデザイン


インテリアデザイン

若者向けのリノベーションを検討する際、トレンドを意識した内装色を選びがちですが、流行が過ぎ去るととその部屋の価値は一気に無くなくなるため、再度内装を変更しなければならなくなります。



したがってリノベーションを行う際は…



  • 流行に左右されないシンプルインテリアにする

  • 室内配色は1~2色以下に抑える



ことで顧客が自分好みのインテリアスタイルに変更できるため、訴求力が高まり入居促進に繋げやすくなります。


2)設備のリニューアル


設備のリニューアル

部屋探しされる方の約半数以上はインターネット検索する際、水回り写真を確認しています。そのため年数が経過した設備をリニューアルすることで、利便性や魅力が向上し反響率や成約率を高められることが期待できます。



また築年数が古い物件は室内機能性が低下しています。そのためリノベーションを機に調湿効果や消臭効果などが期待できる漆喰や節電効果が期待できる最新エアコンを新設or増設することで、機能性が向上し長期入居に繋げやすくなります。



さらに近年では、不在時や非対面で荷物が受け取れる宅配ボックスを備えた賃貸物件を希望される方がが多くなっています。しかし築年数が古い物件は設置されていないケースが多いため、リノベーションを機に宅配ボックスを新設することで、反響数がさらに向上するため、投資効果が十分期待できるでしょう。


3)賃貸条件の見直し


賃貸条件の見直し

賃貸物件に入居する際に必要となる初期費用は、エリアや物件により異なりますが、家賃4~6か月分が一般的で、通常は契約前に一括での支払いを求められます。



初期費用を抑えたいと考える方は多いものの、実際には費用削減は難しく、やむなく支払っているのが現状です。入居促進を図るには初期費用の軽減を検討すると効果的です。



管理形態が集金管理の場合、初期費用の一部を貸主が設定することができます。初期費用を抑える方法は以下の通りです。


敷金・礼金無料


最近では家賃保証会社を利用する物件が増加し、賃貸物件の供給数が多いことから、敷金と礼金を設定する意義が薄れ、時代遅れ的な習慣と見做されることがあります。



このため敷金と礼金を撤廃することで、初期費用を大幅に抑えることができます。


フリーレントの活用


フリーレントとは家賃が一定期間無料になるシステムのことです。設定することで初期費用の中に含まれている前家賃の家賃部分をカバーできるため、初期費用を抑える効果があります。


月末契約の依頼


入居申込から契約まで通常約2週間を要します。初期費用の中に含まれている前家賃の「当月分家賃」は日割り計算となるため、入居申込を月初~月中に行うと、月末契約が可能になり、当月分家賃を抑えられる効果があります。





今回紹介した方法を実践すれば、家賃1~2か月分を軽減することが可能となります。その結果浮いた費用を引っ越し費用や新生活費用に充当でき、経済的負担が軽減されるため成約率が向上します。


4)マーケティング戦略


マーケティング戦略

賃貸物件を最も利用している20~30代は、情報収集の際Googleなどの検索エンジンの他にSNS検索も活用しています。



若い世代がSNSを利用しているのは、リアルな情報と時短検索を求めているからです。そこでInstagramやXなどのSNSを活用し、リノベーション過程や完成後の写真や、物件周辺の魅力な情報を配信することで、若年層への訴求力を高めます。



さらにSNS集客は賃貸検索サイトとは異なり、検索画面が存在しないため、ハッシュタグをつけて投稿することで物件認知度を向上させることができ、賃貸検索サイト以上の反響数が期待できます。



4.成功事例から学ぶリノベーションの戦略


フルリノベーション


弊社物件は2016年まで表装リフォームを積極的に行っていたため、客付けで苦労することはありませんでした。しかし翌年の繁忙期、これまでの空室対策が通用しなくなり、空室がなかなか埋まらず最終的には赤字に陥る結果となりました。


 

▶上記詳細は、過去記事をご覧下さい。


 

これを機にリフォームからリノベーションへと方針を転換し、更に集客力を高めるため物件独自の公式サイトを開設しました。



公式サイトから集客することで、築年数の古さや家賃帯で不利になることは少なくなり、逆にクオリティーが高いリノベーション写真を投稿したことで、反響数が増加し、成約までにかかる時間を大幅に短縮させることに成功しました。



その結果2020年以降、物件稼働率と家賃収入は右肩上がりとなり、昨年度(2024年)は家賃収入が過去最高を更新、2025年の繁忙期は2件退去が発生したものの退去後すぐに客付けに成功し、本執筆時の2025年4月8日現在満室を継続しています。


 

▶弊社リノベーションの詳細は、過去記事をご覧下さい。


 


5.まとめ


今回は築古アパートを若者向けにリノベーションする方法についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。





部屋探しが多様化している現在、賃貸物件を探している20~30代の方は、デザイン性や機能性が優れ家賃がリーズナブルなリノベーション物件を選ぶことが多くなっています。



しかし入居後の物件管理を強化しないと、入居したことを後悔し早期に退去する可能性が高まります。この点を認識していない貸主が意外と多いため、注意が必要です。




今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。


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空室対策コンサルタント 有限会社山長
有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


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