築年数が経過してくると水回りは年数以上に古さが目立ってしまうため、客付けで不利になります。築20年以上の物件の浴室広さは0.75坪のところが多いのですが、同タイプでは湯船に足を伸ばすことができません。
そこでリノベーションを機に1坪タイプのシステムバスを導入する物件がありますが、正直無理してまでシステムバスを導入すると逆効果となり、客付けでマイナスになる可能性があります。
本投稿は賃貸リノベーション時にシステムバスを無理に導入しなくてもいい理由、また理想的な洗面脱衣所~浴室リフォームをお伝えします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.【賃貸リノベーション】システムバスを無理に導入しなくてもいいワケ
古くて狭い0.75坪の浴室を1坪システムバスに拡張させることで、物件訴求力を高めることができます。ただ浴室を拡張したことにより以下2点のデメリットが生まれてしまいます。
費用が高額になる
洗面脱衣所全体が狭くなる
それではそれぞれの問題点を見ていきましょう。
費用が高額になる
0.75坪の浴室を1坪システムバスにサイズアップする場合、既存浴室+洗面脱衣所の一部を解体~拡張した上でシステムバスを設置+洗面脱衣所の内装も併せてリフォームすることになるため最低でも50万円以上の費用が発生します。
浴室をリニューアルすれば資産価値は向上するため家賃値上げは可能なものの、リノベーションで一番重要なのはキッチン+室内インテリアのため両者をリノベーションしなければ家賃値上げは難しく、また最大でも新築物件家賃の8掛けまでしか値上げはできないため、どのくらい費用対効果が期待できるか懐疑的です。
洗面脱衣所全体が狭くなる
賃貸物件の洗面脱衣所の広さは2.5~3帖程と正直あまり広くありません。0.75坪から1坪に浴室を拡張すると必然的に洗面脱衣所は狭くなり…
身支度がしにくくなる
収納量が足りなくなる
ため非常に使い勝手が悪くなってしまいます。特にファミリー物件の場合女性が部屋探しの主導権を握っているため、洗面脱衣所の利便性が悪いと判断すると入居付けに影響が出てしまいます。
2.理想的な洗面脱衣所~浴室リフォームとは?
弊社物件は築年数が経過しているため2018年から空き室を随時リノベーションしています。弊社物件の浴室は0.75坪ですが既存浴室~洗面脱衣所をうまく活用することで…
1坪システムバス導入と比べ3分の1程度の費用で対応できる
洗面脱衣所に大型の収納棚を設置することで利便性UP
リノベーションを機にダウンライトを2基新設/造作洗面台を設置
することで費用対効果が高くなり従前と比べ入居促進に繋げやすくなりました。それでは弊社が手掛けた洗面脱衣所~浴室リフォームについてお伝えいたします。
浴室フィルムリフォームでコストカットに成功
浴室の状態が良ければ水回り専用のフィルム貼る浴室フィルムリフォームを行った方が、システムバスと比べ3分の1の費用で対応でき、更に見た目的にも古さは一切感じなくなるため、清潔感+高級感が感じられます。
弊社物件では上級グレードの部屋のみ浴室フィルムリフォームを行い、またリフォームを機に水栓&鏡も交換しています。
▶浴室フィルムリフォームの詳細は過去記事をご覧下さい。
大容量の収納棚を設置できる
1坪システムバスを導入すると必然的に洗面脱衣所は狭くなり、収納棚の容量も少なくなるため利便性が悪くなります。
弊社物件ではリノベーションを機に洗濯機置き場の上に大容量の収納棚を設置しています。容量が多くなれば家族全員分の衣類/タオルが収納でき、また洗剤などもおけるため一石二鳥となります。
造作洗面台&ダウンライト2基増設
1坪風呂を設置するより造作洗面台を設置した方がコストカット&費用対効果を最大化させることができます。
賃貸物件によく設置されているシャワー付き洗面台。女性からはあまりよい評価ではありません。理由はとても簡単で「おしゃれではない」からです。
そこで弊社物件では上級グレードの部屋のみ、リノベーションを機に造作洗面台を設置+ダウンライトを2基新設しています。
既製品と比べ約2倍近い費用が掛かりますが、無垢材を使用しているため温かみが感じられるおしゃれな洗面台となり、さらに業務用の洗面ボウルを採用することで水撥ねリスクが軽減されます。そして何より映え効果が期待できるため、SNSに投稿すると反響数が高くなり早期客付けが期待できます。
また照明もリノベーションを機にリニューアルし、ダウンライトを2基増設。ダウンライトを設置したことで従前と比べ洗面脱衣所がとても明るくなり、身支度がしやすくなっています。
▶洗面脱衣所リフォームの詳細は過去記事をご覧下さい。
3.まとめ
今回は賃貸リノベーション時にシステムバスを無理に導入しなくてもいい理由、また理想的な洗面脱衣所~浴室リフォームについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
弊社リノベーション物件では浴室は拡張していませんので、浴槽で足を伸ばすことはできません。ただ上級グレードの部屋に入居されている方は、浴室より洗面台の方を重視しているため、浴室の狭さに関してクレームを頂戴したことは一度もありません。
つまり賃貸リノベーションする際は浴室リフォーム強化+デザイン性が高い洗面台を設置すれば、浴室の広さは集客上特に問題はないと言えます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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