「イノベーションのジレンマ」という言葉をご存知でしょうか?
これは、1997年にクレイトン・クリステンセンが提唱した「企業経営の理論」のひとつ。
既存顧客のニーズを満たすために、自社の製品やサービスの進歩に注力した結果、顧客が抱く別の要素に気が付かず、異質の技術革新によって登場した新興企業に敗北してしまう現象のことです。
わかりやすい例でいうと、カメラ。
現在40歳以上の方ならご存知かもしれませんが、昔写真を撮る時「一眼レフカメラ」か使い捨てカメラ(写ルンですが有名ですね)が主流でした。
しかし現在ではスマートフォンにカメラ機能が搭載され最新モデルのスマートフォンの場合、カメラの画質は「一眼レフ」と同じぐらい高いレベルとなってしまったことから、業界大手の「富士フィルム」はフィルム事業から撤退してしまったことは有名です。
つまり、今まで業界をけん引してきた業界トップ企業が、新興企業にその座を奪われてしまう現象のことを、イノベーションのジレンマといいます。
実は賃貸業界でも同様のことが起きています。
いまから30年前までは賃貸物件の供給数が少なかったため、新築物件を建てれば即満室、また空室が発生しても家賃値下げなどしなくても早期客付けは当たり前でした。
しかし最近では『少子高齢化+賃貸物件供給過剰+戸建て(分譲マンション)住宅住替え』の影響により賃貸物件の空室率は年々悪化傾向になっています。
近年では部屋探しの多様化が進み築年数が古くてもリノベーションすれば早期客付けができるため、空室率で悩んでいる築年数が古い物件では積極的にリノベーションを展開しています。
ただここで大きな壁にぶつかってしまいます。競合他社がリノベーション事業に積極的に参入してしまうと、どういう現象が起こるのか?
答えは簡単です。ここで価格競争が再度勃発してしまいます。資本力が高いリーダー的(管理)物件はミート戦略を積極的に使ってくるため、資本力が弱いリノベーション物件は価格競争などの競争に必ず負けてしまいます。
そこで弊社では賃貸業界における「イノベーションのジレンマ」というより「リノベーションのジレンマ」から脱却する「新たなリノベーション」を2018年から展開。
その結果価格競争から脱却+早期客付けに成功したことで2020年以降満室+増収増益を達成することができるようになりました。
上図は弊社物件と同じエリアにある同築年のアパート(1部屋)年間家賃合計の比較ですが、競合他社物件は原状回復程度のリフォーム+家賃相場より安い賃料設定で募集しています。
一方弊社では競合他社が追随できない徹底的な差別化リノベーションを展開し、リノベーションを機に家賃帯を大幅に値上げしています。その結果年間家賃合計においても大きな差が生じ、年数が経過すればするほど差額が顕著になります。
リノベーションするとなると多額の費用が掛かりますが、長期入居して頂ければ期間中に回収ができ利益を残せることが可能となり、弊社では現在毎月しっかりと利益を残せるまでに至りました。
近年ではリフォーム費用を抑えてステージングを強化する物件が多くなってきています。一昔前では考えられなかった手法であり、見方を変えればこれもイノベーションのジレンマと言っても過言ではありません。
しかし徹底的な差別化を図ることができなければ、破壊的イノベーションが起こりやすくなるため将来的には価格競争になる可能性が高くなります。
▶詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
今回ご紹介した「賃貸版イノベーションのジレンマ」は、満室を目指す貸主にとっては非常に有益な情報と言っても過言ではありませんが、賃貸経営を始めたばかりの方にとってはわからない方も多いはずです。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。
取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
あなたのアパート経営を支援させていただきます!
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