客付け力が強いのは一般媒介もしくは専任媒介どっち?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 2024年9月7日
- 読了時間: 7分
更新日:2024年12月17日
不動産投資をされている方にとって、空室による家賃機会損失を最小限に抑えることが必須なため募集部屋は一日でも早く埋めたい所です。
現在ではほぼ全ての物件で「仲介会社に客付け依頼」していますが、その際どのような媒体契約にした方がいいか客付けメリットがあるのか気になってしまうものです。
仲介会社に客付けを依頼する場合、「一般媒介契約」もしくは「専任媒介契約」のどちらかとなります。
正直なところ、早期に部屋を埋めたいのであれば、契約スタイルにこだわりを持つのではなく、物件力に力を入れるべきです。
本投稿は客付け力が強いのは一般媒介もしくは専任媒介どちらかについてお伝えします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.一般媒介契約と専任媒介契約の違い

本題に入る前に一般媒介/専任媒介についてお伝えいたします。
(1)一般媒介契約とは?
一般媒介契約は「物件窓口」が一切ないので、貸主は複数の仲介会社に募集依頼することができるのが特徴です。そのため物件情報を多くの仲介会社に売り込むことができます。
また成約すると客付けした仲介会社が自社で入居審査&賃貸借契約ができるため、契約手続きが非常にスムーズになります。
一般媒介契約は一番最初に契約を取った仲介会社が、全ての権利を勝ち取ることができます。
(2)専任媒介契約とは?
専任媒介契約とは指定された仲介会社が貸主の業務を代理して客付けを行います。一般媒介契約とは異なり募集窓口がひとつしかないため、募集間口を最大限広げられない点はデメリット言えます。
ただし他社仲介会社でも客付けは可能で他社で成約となった場合、仲介手数料全額貰うことができますが、契約書類などは専任媒介先のものを使用することになります。
一般媒介/専任媒介の特徴をまとめると以下の通りとなります。
一般媒介 | 専任媒介 | |
各仲介会社 | 募集窓口 | 専任された仲介会社 |
募集間口が多い | 客付けについて | 募集間口が1社 |
各仲介会社独自のもの | 契約書 | 専任先の契約書 |
2.管理のしやすさで言えば、専任媒介契約の方がいい

物件募集する場合、一般媒介/専任媒介とも主要賃貸検索サイト(SUUMO・at-home・HOME'S)に掲載する仲介会社が多く、また賃貸物件を探している方は水回り設備は必ず確認しているため設備クオリティーが高ければ、募集管理をしてくれる専任媒介の方がおススメです。
一般媒介契約は物件専用窓口がありません。そのため問い合わせが入るとすぐに貸主に連絡が入るため、複数の仲介会社から連絡が入ってしまうと調整が大変になってしまいます。
一方専任媒介契約は、仮に複数の他社仲介会社から「問い合わせ」「内見予約」が入ったとしても、窓口となる仲介会社が全て対応してくれるので、貸主は一切対応しなくても大丈夫。
また入居審査時に行う「保証会社審査」においても、専任媒介契約では自社で提携している保証会社を利用することから、審査基準にブレが発生しない点はメリットと言えます。
3.一般媒介契約のデメリットとは?

一般的に募集間口が広くなる一般媒介にした方がメリットは大きいと言われてますが、ただ同契約は以下の懸念が生じてしまいます。
(1)契約内容が、部屋ごとで異なる可能性大
一般媒介契約のデメリットは成約させた仲介会社が「賃貸借契約書」を作成するため、1つの物件で複数の仲介会社が入ると契約内容にばらつきが発生してしまいます。
例えば「退去後の室内クリーニング」費用ですが専任媒介契約は部屋の大きさによって料金設定が決まっていますが、一般媒介は料金設定&クリーニング内容もバラバラです。そのため…
室内クリーニング費用が他の借主と異なっている
室内クリーニング内容が仲介会社によってバラバラ(特にエアコンクリーニング)
になってしまうと借主からクレームが入ることが予想されるため、トラブルに発展する可能性が高くなります。
(2)入居審査の基準があいまい
一般媒介契約で家賃保証会社利用必須の場合は、仲介会社で提携している保証会社を利用することになります。
家賃保証会社は主に3つのグループに分かれ、また会社ごとで審査基準は大きく異なります。
もし仲介会社の提携先保証会社が「審査が緩いと言われている独立系保証会社」を利用していると、信用情報は一切確認することができません。
また仲介会社によって、客付けを急ぐあまりに本来ならば入居させない方(家賃支払い能力が足りない/滞納歴がある)でも入居させることがあります。
そのためクオリティーが低い仲介会社が客付けすると、入居者の質が低下することが予想されます。
▶家賃保証会社の詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
(3)反響が少なければそっぽを向く可能性
仲介会社は貸主から物件募集依頼があった場合、賃貸検索サイトに物件掲載しますが、掲載料は仲介会社負担となります。仲介会社では大量の掲載枠を購入しているものの、募集期間が長期化すればコストだけが掛かってしまいます。
特に一般媒介の場合、一定の反響が取れないと「掲載に対する費用対効果は期待できない」と判断し一部の仲介会社は一方的に掲載を取りやめてしまいます。
4.どうして物件力を高めることが重要なのか?

一般的に客付けを強化させたいなら、複数の仲介会社が客付けする一般媒介契約の方がいいと言われています。
しかし昨今の賃貸市場は物件供給数過多による空室率悪化により、競争が激化しています。
そのため複数の仲介会社に客付け協力する以上に「クオリティーが高い部屋」を提供した方が、反響数を伸ばすことができ、早期客付けが期待できます。

弊社物件がある山梨県は賃貸空室率全国ワースト3位、また所有物件は築30年を超えています。ただ徹底した差別化リノベーションを展開しているため…
2020年以降増収増益+本執筆時2024年9月7日現在満室
昨年度アパート収入+稼働率過去最高を更新
させることに成功しています。弊社物件は大手管理会社が管理委託しているため「専任媒介契約」となっていますが、徹底した差別化戦略を推進しているため、遅くても募集開始から2か月以内には客付けできているため、専任媒介でも集客上不利になることはありません。
▶弊社リノベーション詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回は客付け力が強いのは一般媒介もしくは専任媒介どちらかについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
一般媒介で募集した方が募集間口は広がるため反響を得やすいと言われています。ただ競争が激化している現在間口を広げるより物件クオリティーを高めた方が早期に部屋が埋まるため専任媒介でも客付けに苦戦することはありません。
客付けで苦戦している貸主はこの事実をあまり認識していない可能性が高いため、注意が必要です。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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