毎年1月~3月は新年度に向けて多くの方が部屋探しされるため、賃貸需要は一気に高くなります。ただ近年の賃貸市場は空室率が全国的に悪化しているため、繁忙期であっても空室対策を強化しなければ客付けは厳しくなります。
客付けを有利にするには物件印象を高めることが重要です。そこで本投稿は賃貸繁忙期満室実現させる攻めの空室対策5選を紹介したいと思います。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.賃貸繁忙期の間違った考え方
冒頭でもお伝えした通り毎年1月~3月は新年度(進学/就職/転勤など)準備のため、多くの方が部屋探しを行いますので、同時期は賃貸需要は一気に高くなります。
そのため今まで空室が続いていても、賃貸繁忙期で空室問題解決することは期待できるものの、近年の賃貸市場は人口減少+物件供給数増加によってエリア内の賃貸空室率は悪化しています。
総務省が発表した令和5年住宅土地統計調査によると、弊社物件がある山梨県の空き室率は20.4%。つまり募集しても2割は客付けできないことを示唆しています。
ただエリアの空き家率が悪くても競争力が高い新築/築年数が浅い物件は募集時期関わらず早期客付けできるため、同調査による空き家率は競争力が弱い築20年以上の物件の空室率と捉えた方が正しいのかもしれません。
つまり賃貸繁忙期であっても競争力が弱い築20年以上の物件は、空室対策を強化しない限り客付けは厳しいと言わざるを得ません。
2.【賃貸繁忙期】攻めの空室対策で満室実現へ
部屋探しされる方は平均3件内見していますが、内見からの成約率は3割ではなく2割と言われています。内見からの成約率を高めるには訴求力が高い物件にすることが重要です。具体的には以下5つの対策を行うと効果的です。
物件清掃
条件見直し
掲載写真
設備見直し
リノベーション
それではそれぞれの対策を見ていきましょう。
1)物件清掃
物件清掃は「空室対策の一丁目一番地」と言っても過言ではないぐらい非常に重要です。内見者が物件で一番最初に目にする場所とは…
ごみ置き場
駐車場/駐輪場
共用廊下
です。人の第一印象はたった3秒で決まり、目から入ってくる情報は9割以上と言われていますが、もしごみ置き場や駐輪場、共用廊下がごみなどが散乱/蓄積している部分を内見者が目撃したらどう思うのでしょうか?
誰もが「この物件は清潔感が感じられない」と思い、仮に内見部屋のクオリティーが高くても「悪いイメージ」は残るため、客付けは厳しくなります。
日本トレンドリサーチが発表したリリースによると、飲食店内が汚かった場合約6割の方はそれ以来行かなくなったとのことです。つまり清潔感がないと判断されれば集客自体も難しいことが伺えます。
賃貸繁忙期中は平日でも内見が入ることがあるため、最低でも週に1回は掃除を行い、清潔感がある物件にすることが重要です。
2)条件見直し
賃貸物件に入居される方は契約前に初期費用を一括で支払わなくてはなりません。初期費用の費用は物件によって多少差異はありますが、一般的には家賃4~6か月分と言われています。
ウチコミが調査したところ…
住みたい部屋の初期費用が高くて諦めた方が6割
初期費用の中で礼金支払いは最も納得することができない
とのことで、部屋探しされている方は初期費用の支払いに納得していないことが伺えます。ただ視点を変えれば初期費用を圧縮できれば入居促進に繋げやすくなると言えます。
敷金 | 貸主側で無料にできる |
礼金 | 貸主側で無料にできる |
仲介手数料 | 仲介会社報酬 ※対応できない |
前家賃 | フリーレント設定などで抑えることができる |
保証会社初回保証料 | 仲介会社との交渉次第では減額可能 |
鍵交換、家財保険、害虫駆除 | オプション扱い |
初期費用の中で貸主の対応次第で無料にできるのは、敷金/礼金の2つ、前家賃はフリーレントを設定することで費用を圧縮することはできます。
一定の反響/内見者数はあるが成約率が悪い場合、もしかすると初期費用を見直すことで入居促進に血投げられる可能性は高くなります。
3)掲載写真
at-homeが2023年に発表したリリースによると、部屋探しされる方がインターネットで検索する際…
水回り&居室及び近隣にあるスーパーマーケットの写真を見たい方は約半数以上いる
物件写真点数が多い/写真が見やすいと問い合わせに繋げやすくなる
ことが分かったとのことです。つまりクオリティーが高いリフォーム部屋を作り、晴れた日の10~14時ぐらいに物件写真撮影を行うことで反響数を高めることが期待できます。
4)設備見直し
不在時&非対面で荷物が受け取れる宅配ボックスは、部屋探しされる方にとって必須設備になりつつあります。
LIFULL HOME'Sのリリースによると部屋探しの際「宅配ボックス必須」として検索された方は、約6割いることのことですが、実際に賃貸物件で宅配ボックスを設置している割合はわずか2割程度。
つまり宅配ボックスを設置することで必然的に反響数を高めることができるため、空室対策上有利になると言えます。
5)リノベーション
築20年以上経過している物件は、表装リフォームを強化しても設備の古臭さを消すことができないため、空室が長期化しやすくなります。
先程もお伝えしましたが近年では賃貸空室率が悪化しているため、競争力が低下した築年数が古い物件は、家賃値下げしても客付けは厳しく、また物件自体訴求力が弱いため反響を伸ばすことが難しくなります。
しかし部屋探しの価値観が多様化している現在では、築年数が古くてもリノベーションすれば築年数で物件判断される方は少なくなりました。
弊社物件は築年数が経過しているため2018年から空き室を随時リノベーションしたところ、4年前から3期連続で増収増益を達成、昨年度は家賃収入が過去最高を更新することができました。
▶弊社リノベーションの詳細は過去記事をご覧下さい。
3.まとめ
今回は賃貸繁忙期満室実現させる攻めの空室対策5選を紹介致しました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
賃貸市場は物件供給数が飽和状態で今後も続くことが予想されます。そのため小手先の空室対策では仮に賃貸繁忙期であっても客付けが難しくなります。
不動産仲介会社は客付けが期待できる物件を最優先で紹介するため、訴求力がない物件と判断されてしまうと、当て馬扱いor賃貸検索サイト掲載を取りやめてしまうことがあるため、注意が必要です。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。
取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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