築年数が経過すると設備の機能性や利便性は低下し、使い勝手が悪くなります。特に築20年以上経過した物件は交換時期を迎えますが、一部の貸主はキッチンリフォームの重要性を理解せず、現状維持もしくは扉だけをダイノックシートなどで加工する程度しか行っていません。
古くなったキッチンは交換するかどうかで今後の賃貸経営に大きな影響を与えるため、その重要性を見逃してはいけません。
本投稿は賃貸キッチンリフォームの重要性についてお伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
１．賃貸キッチンリフォームの重要性
古くなったキッチンを交換するには約30～50万円近い費用が掛かります。部屋数が10戸あればその総額は300～500万円にもなり、利回りを考慮する貸主にとっては大きな負担となります。
しかしそれでもキッチンリフォームは実施すべきです。その理由を解説します。
１）リフォームのきっかけ
タカラスタンダード株式会社が行ったアンケート調査によると、約400名がキッチンリフォームを行った理由の多くは「設備や機器の老朽化」で、その次が「使い勝手の改善」が挙げられました。
またクックパッドが発表したリリースでも、部屋探しにおいて希望条件を妥協しても充実したキッチン環境がある物件を選ぶと答えた方が半数を超えています。
つまりライフスタイルの変化に応じたキッチンリフォームを行うことで、早期客付けに大きな影響を与えることが明らかです。したがって費用が掛かったとしても対応することで投資効果を十分に期待できると考えることができます。
▶タカラスタンダード株式会社、クックパッドの各リリースはこちらをご覧下さい。
２）顧客のニーズ
at－homeが発表したリリースによると、部屋探しされる方の約半数以上がインターネット検索時に、水回りを確認していることが明らかになっています。
特にファミリー物件では女性が部屋探しの主導権を握っています。そのため適正家賃で募集していても水回りリフォームがされていない物件は反響数が伸び悩み空室期間が長期化する傾向があります。
女性にとってキッチンは暮らしと住まいの中心的存在であるため、キッチンリフォームが行われていない物件は避けられがちです。
▶at－homeのリリースはこちらをご覧下さい。
３）部分リフォームがダメな理由
築年数が20年を超えた物件を所有している貸主の中には、キッチンの見栄えを少しでも改善するために、キッチン扉にダイノックシートを施工するケースがあります。
キッチン扉にダイノックシートを施工するとデザイン性が改善され、キッチン交換と比べるとコストを抑えることができる点は確かにメリットです。
しかしキッチン扉を改善させてもキッチンパネル自体を変えなければ、全体の古臭さを解消させること難しく、さらに機能性自体も向上していないため、反響数を伸ばすことは難しくなります。
こちらをご覧下さい。後述しますが弊社物件は築年数が経過しているため、空き室を随時リノベーションし、弊社オリジナルのカフェスタイルキッチンを導入しています。
リノベーション前はキッチン扉にダイノックシートを貼付されているため、見た目的にはそれほど古さは感じません。
しかしキッチンパネルを貼付し改めて比較すると、扉だけリメイクしただけではクオリティーが低いままであることが一目瞭然です。また賃貸用のキッチンは作業スペースと収納スペースが限られているため、抜本的にリニューアルしなければ訴求力が高まらず、客付けに影響が出てしまいます。
２．賃貸キッチンリフォーム事例
弊社物件は2018年から空き室を随時リノベーションを行い、オリジナルのカフェスタイルキッチンを導入しています。
このようなキッチンを採用したのは、弊社物件がファミリータイプで20～30代のカップル、新婚さんの入居者が多く、女性が部屋探しの主導権を握っているからです。
キッチン製作費用はおよそ50万円であるため、一般的なキッチン交換費用と大差はありません。しかしキッチン交換することで機能性や利便性、さらにデザイン性が向上することで、従前と比べ早期客付け、長期入居を実現しやすくなりました。
その結果、2020年以降は増収増益を達成し稼働率は95％以上、昨年度は家賃収入が過去最高を更新することができました。
▶弊社リノベーションキッチンの詳細は、過去記事をご覧下さい。
３．まとめ
今回は賃貸キッチンリフォームの重要性についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
弊社物件ではリノベーションを強化しているため、同築年の物件と比べると高い家賃設定にしても早期客付けに成功しています。
しかし弊社物件とほぼ同じ築年数の他社物件では、キッチンリフォームは行われてないため、適正家賃で募集しても4か月以上空室が続いています。
空室期間が長引く事を考えれば、その費用をキッチンリフォームに投資する方が効果的であり、家賃値上げも可能となるため、収益性の改善も期待できます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない！」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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