リノベーションの唯一のデメリットはリフォームと比べ改修箇所が多くなるため費用が高額になってしまう点。貸主はこの点を理解しているもののリフォーム会社からの見積金額を見た瞬間「予算オーバーになった」経験は誰もがあるはずです。(ちなみに弊社代表も経験しています)
予算オーバーになった場合、必然的ににコストダウンしなければなりませんが、コストダウンする際リノベーション上重要となるところまでもコストカットすると、集客上マイナスとなるため注意が必要です。
今回は賃貸リノベーションのコストダウンの考え方についてお伝えします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.賃貸リノベーションコストダウンの考え方
リノベーション予算がオーバーし、コストカットを行う場合「優先順位」を明確に決めておかないと、リノベーション価値に影響が出てきてしまうため注意が必要です。
優先順位とは何か?弊社が考えるリノベーション優先順位とは…
集客上重要となる部分はコストをかける
集客上重要ではない部分はコストカットを積極的に図る
ことで必然的に優先順位が付きやすくコストカットが実現できます。一般的なコストカットの方法とは…
部材をダウングレードする(アクセントクロスから量産品など)
一部内装/設備をそのまま活用する
があります。例えば古くなった0.75坪の浴室を最新のシステムバス(1坪に拡張)すると最低でも50万円以上の費用が掛かりますが、浴室を活かしたリノベーション(浴室内装にフィルムを貼る、水栓や鏡を交換する)を行えばシステムバスと比べ3分の2コストカットが可能です。
コストカットで気を付けないといけないのが、集客上重要となる部分までもコストカットすると訴求力&資産価値が高まらないため客付けが非常に難しくなります。特にキッチンは部屋の顔ともいうべき部分なため費用が掛かったとしてもキッチン交換は必ず行うべきです。
▶キッチンの重要性に関してはこちらをご覧下さい。
2.賃貸リノベーションコストダウンの注意点
コストダウンを図ることで貸主が想定するリノベーション予算内に収まるため、リノベーションがしやすくなります。ただ…
コストダウンしすぎるとリノベーション価値が高まらないため、家賃値上げは厳しくなる
コストをかけても新築物件並みの家賃設定にすると客付けがしにくくなる
ため注意が必要です。
弊社物件は築年数が経過しているため2018年から空き室を随時リノベーションしています。3棟所有していますが2棟16戸で退去が発生した際は、フルリノベーションを行い家賃を8~10%値上げしています。
一方残りの1棟に関しては、リーズナブルなリノベーション部屋を希望されている方がいるため、一部分のみリノベーションを行い家賃据置で募集しています。
両者のリノベーション内容を比べると以下の通りとなります。
フルリノベーション | 一部リノベーション | |
8~10%値上げ | 家賃設定 | 家賃据置 |
既製品に交換 | シューズボックス | 既製品に交換 |
オリジナルキッチン | キッチン | オリジナルキッチン |
クッションフロア | 床材 | クッションフロア |
一部を除き漆喰 | 壁材 | 壁紙 |
ダウンライト、ペンダントライト | LDK照明 | なし |
琉球畳 | 和室 | 琉球畳 |
内装張替えのみ | トイレ | 内装張替えのみ |
造作洗面台 | 洗面台 | 既存設備を活用 |
内装リノベ、水栓交換 | 浴室 | 水栓交換 |
約250万円 | リノベーション費用 | 約150~200万円 |
フルリノベーション部屋/一部リノベーション部屋を比較すると、クオリティーの部分で差異は出てしまいます。ただ部屋探しされる方にとっては、家賃予算内に収まる可能性が高くなるため募集開始すると早期に部屋が埋まり、収益も2020年以降増収増益を継続しています。
▶弊社リノベーションの詳細は過去記事をご覧下さい。
3.まとめ
今回は賃貸リノベーションのコストダウンの考え方についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
昨今はインフレの影響により材料費が高騰しているため、今までと比べるとリノベーション費用が高くなっています。そのためコストカットを余儀なくされるケースは今後増えていくことが予想されます。
ただ定期的にリフォームやリノベーションを依頼すると、リフォーム会社は施工単価を引き下げてくれることがあり、更に施主支給も認めてくれる可能性があります。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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