賃貸物件の平均成約期間は3か月前後と言われています。そのため空室期間が3か月を超えた場合「空室対策に問題がある」と捉えた方が正解かもしれません。
空室対策がうまくいかない時、大多数の方が「募集家賃に問題がある」と考えます。確かに募集家賃と家賃相場に乖離があれば、賃貸検索サイトの検索に引っかからない可能性が高くなるので、客付けが難しくなってしまいます。
しかし空室が埋まらない最大の理由は「顧客から飽きられている証拠」であり、これを認識しない限り家賃値下げ/空室対策を行っても効果を期待することは難しいと思われます。
本投稿は空室対策しても部屋が埋まらない理由と対策方法についてお伝えいたします。
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.空室対策しても部屋が埋まらない理由
空室対策を強化する際、借主のニーズやトレンドに合わせることが重要と言われています。そのため築年数が古い物件では「和室から洋室に変更」「無料インターネット導入」するケースが非常に多いです。
ただ上記を行っても早期客付けができる可能性は低いのが現状です。最大の理由は競合他社との差別化が図れず「同質化」となり物件自体に魅力を感じられないからです。
つまり同じような商品が複数あれば「価格帯が安い商品」を購入するか、もしくは品質を求め価格帯が高い商品を購入するかのどちらかとなってしまいます。
▶空室対策の同質化については、下記記事をご覧下さい。
【実例】家賃を安くしても客付けができない理由
空室対策の切り札として「家賃値下げ」があります。家賃値下げを行うと反響数UPが期待できるものの家賃収益がマイナスになるため、あまりおススメできない空室対策です。
ただ近年は物件供給数が飽和状態となっているため、家賃値下げしても早期客付けは厳しくなっています。以下は家賃値下げ集客に失敗した事例です。
これは弊社無料コンサルティングに相談したある貸主物件の話です。中古物件を購入し1年以上経過しても部屋が埋まらず困っているとのことでした。
募集家賃は相場以下となっていたので早期客付けが期待できると思っていました。しかし室内を確認すると正直人に貸せるような状態ではありませんでした。
上記理由について貸主は「低所得者向けに貸し出したいから」とのことですが、同家賃で募集している競合物件の方がクオリティーがはるかに高いため、こちらの物件は今後も客付けに苦戦することが予想されます。
追記(2024年1月31日)
今年に入ってから家賃5,000円値引きして再募集していますが、一向に部屋が埋まる気配がありません。
2.効果的な空室対策とは?
効果的と言われている空室対策を行っても、競合が多くなれば
時間共に価値が下落
模倣される可能性が高くなる
ため集客効果を最大化させることが難しくなります。そこで重要となるのが「差積化」です。差積化とは他の商品とは違う付加価値を提供し続けることで、ブランド価値をさらに向上させることです。
差積化戦略で有名なのが山梨県北杜市にある「ひまわり市場」。
こちらのスーパーマーケットは競合店では100%提供することができない商品を販売しているため、長野県境にあるにも関わらず連日多くの方が利用しています。
弊社物件は築年数が経過しているため2018年からリノベーションしています。リノベーションを決意した理由は前年度の繁忙期客付けに失敗し赤字になったからです。
▶リノベーションを決意した詳細は、過去記事をご覧下さい。
リノベーションを検討する際、競合と同じような部屋を作れば将来的に価値は下がると判断。それなら競合物件が追随できないぐらいクオリティーが高いリノベーション部屋を作ろうと、カフェスタイルに特化した差積化リノベーション部屋を作りました。
弊社オリジナルのカフェスタイルキッチンには、無垢材扉を採用しています。無垢材を使うことで…
競合が模倣しにくくなる
経年変化が楽しめるおしゃれなキッチンになる
リノベーション価値を最大化させることができる
効果が期待できます。カフェスタイルキッチンを導入したことで早期客付け/長期入居に繋げることができるため、差積化効果は十分期待できると言えます。
▶弊社リノベーションキッチンの詳細は、過去記事をご覧下さい。
3.繁忙期に効果的!費用対効果が期待できる空室対策
毎年1月~3月は新年度の準備のため多くの方が部屋探しをされます。繁忙期中の客付けで重要なのは早期に部屋を埋める意識を持つことです。
部屋探しされる方は平均3件内見していると言われ、内見からの成約率は約20%。実は費用対効果が期待できる空室対策を行うと成約率アップが期待できます。
費用対効果が期待できる空室対策とは以下の3つとなります。
効果が期待できる空室対策①:物件清掃
内見時一番最初に確認されるのは、物件外観と共用部です。外観や共用部にごみが溜まっていたり蜘蛛の糸があったりすると物件第一印象がとても悪くなるため、他の物件に流れる可能性が高くなります。
繁忙期中は平日でも内見が入ることがあります。そのため常に物件を清潔な状態にすることは空室対策上とても重要です。
効果が期待できる空室対策②:フリーレント
部屋探しされる方は少しでも自分達に良い条件で入居したいと考えています。そのため内見時や入居申込時に交渉が入ることがあります。
交渉が入る=入居に前向きと捉えても差し支えがありませんが、その際効果が期待できるのがフリーレントです。
フリーレントとは一定期間家賃のみが無料となるシステムのことで、フリーレントがあると初期費用が抑えられるため入居促進効果が期待できます。
効果が期待できる空室対策③:レスポンス
内見者の中には家賃値下げを要求する方もいます。入居条件を変更する場合貸主同意が必要となりますが、回答が遅れてしまうと場合によっては他の物件に流れてしまう可能性が出てきます。
そこで事前に仲介会社に交渉が入った場合「貸主電話連絡OK」にしておくと、内見時/入居申込時に対応することができるため、入居促進効果が期待できます。
4.まとめ
今回は空室対策を行っても部屋が埋まらない理由と対策方法についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
空室対策で効果が期待できると言われている「インターネット無料化」ですが、速度低下が発生しやすいこと理由から近年では インターネット無料物件を避けている方がいるとのことです。
つまり今までの空室対策では差別化が図れないことを示唆しています。そのため早期客付けを目指すのであれば設備増強より室内デザイン性を重視したほうがいいと思われます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。
取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
あなたのアパート経営を支援させていただきます!
▶︎〒400-0053 山梨県甲府市大里町2090
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